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Studioを作り続けてきて10年。シェアハウスから始まった開発現場と組織の変化

Interview

カバー画像。People at Studioのテキストと、話している様子のSugawaraさん。

2018年、池尻のシェアハウスで開発チームと出会ったことをきっかけに、Studioに関わり始めたエンジニア・Sugawaraさん。正式な入社前から現場に入り込み、約10年にわたりプロダクトの開発を内側から支えてきました。

直近の2年間は、公開サイトを高速化するインフラ基盤「HRC」の開発を担当。10年分の機能を再現しながら新たなベースへと作り替える、大規模なプロジェクトに向き合っています。

少人数の開発体制から75人規模へと成長した組織の変化と、その中で一貫してきた開発への向き合い方。Sugawaraさんの言葉から、Studioの現在地を紐解きます。聞き手はCOOのYasuです。

※ 本記事はStudio Podcastの内容を書き起こし、インタビュー記事として再構成したものです。音声でもお楽しみいただけます。

2018年、池尻のシェアハウスから始まったStudioとの縁

──Sugawaraさんとは2018年か2019年ごろからの知り合いですね。

そうですね。入社したのが、2回目の調達でキャッシュができて人を雇えるようになったタイミングだったんで、その前からですね。

池尻大橋で石井ちゃんとKeimaくんが2人で住んでるところで、テーブルをみんなで囲んでわーわーギャーギャーやるっていう。入社の1年ちょっと前からの付き合いなんで、多分2018年ですね。こんなに長い付き合いになった会社は初めてです。

──業務委託で手伝うとなったきっかけは何だったんですか?

前職を転職したくて、面白い会社ないかなって探してて。Studioのことはそういえば聞いたことあるなって思い出して。渋谷でなんか一人シリコンバレーやってるなみたいな感じがあって、ちょっと気合入ってていいじゃんって思ったんです。

──Sugawaraさんの方から応募したんですね。

そうです。で、2〜3ヶ月放置されて。まあ一生懸命開発してるし、お金もないし、そんなもんかと思って。最初は飯食ったくらい。で、その週の週末から土曜日、毎週顔を出して手伝ってました。

──2019年当時、プロダクトの状況と開発組織の雰囲気はどうでしたか?

当時からPRとプロダクト開発は明確に分かれてましたね。CEOの石井が1人でLPとかメッセージング、コミュニケーションをやってて。

開発は元CPOがほぼメインでやってて。俺が来た翌週にMiyaokaさんを連れてきて、Koyaくんっていうのも同時期に入ってきて。みんな日々通ってガチャガチャやってて、週末に俺が顔出して「元気にやってる?」みたいな感じで飲みに行くっていう流れでしたね。

──最近取り組んでいるプロジェクトについて教えてください。

Studioの公開サイトを高速化しようっていう、端的に言うとそういうプロジェクトをやっています。2年ぐらいかかるかなって思ってたら、本当に2年かかったっていう感じで。

10年近く運用されてきた機能、表示周りとかをそのまま再現する形で、新しいベースで作り直すってことをやったんで。まっさらなところから作るなら半年から1年で済むんでしょうけど、なかなか難しいものがありますね。

──今はどういう状況ですか?

最後の仕上げフェーズという感じで、既存の表示とずれてる部分がちょこちょこあって、ひたすら高速で直しまくってるんですけど、だいぶバグの発生報告が上がってくるよりも消化ペースの方が上がってきたなという感じで。

──最初は数名だった組織が、今は開発だけで30人弱になりましたよね。どういう流れで人が増えていったんですか?

10人ぐらいまではほぼリファラルですね。あと俺がX(旧Twitter)で声かけていました。当時は採用経験あるのが俺ぐらいしかいない状況だったので。

人事を雇うっていうのもできないし、それよりも文化を維持するという観点で、趣味の合う人を普通に呼んでこようという感じでした。多様な人を入れたとしても、受け止められる状況ではなかったので。

──スタートアップはそういうものですよね。

そういうものです。儲かってない段階で揉めると空中分解して終わるんで、揉め方が「我々のノリの揉め方」できるってことが大事で。

技術でバトルするのは日常で、真剣に仕事やってる証だよねっていう文化だったんで、そこを共感できる人を自分で声かけて連れてきてたっていう感じでしたね。みんな好きに呼んでくると絶対ガチャるなって思ったんで、そこは握ってやってました。

揉めてる最中に、勝手にデプロイした話

──Studioには「Jam your Ideas」というバリューがありますが、当時のSugawaraさん自身も揉めの中心にいたんですか?

まあ当事者ですよ。

──揉めて結論が出てないのに、勝手にデプロイして「やってやった」みたいなことがあったと聞きましたが。

はい。ずっとぐるぐると議論を繰り返して、さっぱりリリースしないみたいな時期が続いてたんで、イライラして。「とりあえずユーザーに当てて、よかったらそれでいいじゃん」って言ってリリースしました。

──突っかかりをなくして前に進める役割を担っていたんですね。

俺だけじゃないですけどね。みんなポロポロ勝手にリリースしてましたよ。ただ、揉めてる最中にリリースっていうのは、さすがにあんまりみんなしてなかったんじゃないかな。

大体の物事って解決しないんですよ、別に。でも前には進まなきゃいけないじゃないですか。まとまってないけどとりあえず進める、進もうねっていう係です。PMっていうほどまとまったものじゃないですね。進みゃあいい、進みゃあいいっていう。

──合併を経て今は全社で75人規模になりましたが、今のStudioはどう見えていますか?

大きくなる時にはいろいろガタガタするじゃないですか、大体。今はそのガタガタが一旦収まって、またもの作る段階に戻ってきたなという感じがして。

大きくなるときって、トップダウン・ボトムアップみたいな問題が出てくるじゃないですか。マネジメントのミドルラインを強めにして計画的にものを進めるみたいな。そういう話があるんですが、実は俺が初期に採用してたのはここにポイントがありまして。組織が大きくなると、みんなに反対されて絶対採れなくなるから今のうちに採っちゃおうみたいな。

──優秀だけど、癖もあるメンバーを。

そうです。事業が一定伸びていくと型ができてくるじゃないですか。この枠組みの中で稼いでいこうっていう。で、次の柱を立てたり別のプロダクトを作ったりしていくと思うんですけど、その時にそういう曲者って人の話を聞かないんですよ。自分の理で動いてるんで。

でも、そういうやつがいても大丈夫な、むしろそういう人をどさくさで入れられるぐらいのルーズさを作っておかないと、どっかでどん詰まるぞというのは思ってて。

大体の会社ではみ出し者は排除されちゃうんですよね。そういうやつにこそ次の種を作るんだぞ、という文化をなんとか残そうと足掻いておりました。

──「程よく」というバランスは難しいですよね。

程よくって、結構無理だと思ってます。だいぶ過激だと思うんで、そこは胆力がいる。

でも、お利口さんもめちゃくちゃありがたいんですよ。ちゃんと仕事を積み上げてくれる人がいて、その安定があってこそでもある。ただ、そういうお利口さんしか生きられない会社が世の中多すぎるんですよ。

すごいアウトプットを期待するなら、そのぐらいは覚悟しないといけないんじゃないかなって。

「言われる前に作ってきちゃう人」が、次の柱を立てる

──これからのフェーズで、どんなエンジニアに来てほしいですか?

多分、作家かな。多分2ラインあって、既存のプロダクトを伸ばしていく人と、新しい柱を立てる人。既存のプロダクトを伸ばす人は、協調性があって確実に仕事を積み上げられる人、という話なんですけど。

新しい柱って、そろそろ作っておかないとまずいよねっていうのは感じてて。そういう意味での新しい柱を作る人っていうのは、やっぱ勝手にもの作っちゃう人ですよね。

なんかやりたくて、「こういうの作って」っていう前に何か上がってきちゃって、「え、こんなの求めてないけど、すごいな」みたいな。

アウトプットがすごいから、じゃあやってみる?みたいな。ロードマップにないものを生やすって相当エネルギーがいるんですよ。それってもう、馬力のある個人開発者なんですよね。AIの時代でもあるんで、その馬力の部分は差が埋まってきてると思う。あとはもう、パッションなんでしょうね。

──個人開発という選択肢が強くなってきている中で、あえてStudioという組織を選ぶメリットは何だと思いますか?

自分で会社やるといろんな手続きとかやりたくない仕事がいっぱいあるんですよ。プロダクトのこうしたいああしたいだけ考えてるっていうわけにいかない。サラリーマンになるっていう行為はそこにフォーカスできるっていう良さはあります。

そのうえで、Studioを選ぶ理由というか良さでいうと……まあ今みたいな発言が許されてるっていうとこから察してもらえればと思うんですけど。結構自由なんですよ。

ただその分、自分でケツを持てっていうところでもあって。社内にいてもある種の孤独を感じるかもしれないんですけど、それって逆に言うと、外からガタガタ言われなくても済んでいるっていう証でもある。そういう孤独を楽しめて、ここでアウトプット出せる人っていうのが、新しい柱を作る仕事には向いてるのかなって。

──若い優秀なエンジニアにとって、経験豊富なエンジニアが揃っているStudioの環境はメリットになりませんか?

俺、人の言うことを聞いて仕事するのが苦手なんで。経験値がいっぱいある人がいるってことは、そいつらの流儀に合わせて仕事しなきゃいけないんだろうなって俺なんかは思っちゃう。

──でも、Studioの若いエンジニアと話すと、そういうことを言う人が多いんですよ。

偉いですね。向上心ありますね。手取り足取りとかは別にやってないですからね、うち。放任主義だけど、突っ込むところは突っ込む。アーキテクチャとか重要なところはみんな絶対首を突っ込んでくるんですよ。でも言ってくるのは当たり前だよなって。

──最後に一言、伝えたいことはありますか?

いろいろ言いましたけれども、まだStudioはカオスです。遊べるところ、隙間がいっぱいあるので、腕に覚えのある人、ぜひ声かけてくれたら嬉しいです。


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